2016年 02月 08日
『妖怪探偵・百目2 廃墟を満たす禍』/上田早夕里/光文社文庫 |
収録作
「魔を追う者たち」 播磨の真意を聞かされる忌島。
「来歴」 播磨の足跡を追い、日本全国を移動する邦雄と百目。
「隠された心」 調査旅行の結果を忌島に報告する2人。
「妖怪楼閣」 忌島と百目は妖怪達の協力を取り付けるために妖怪楼閣に向かう。
「マジューヌミーヒトゥ」 阿伽鴇島での播磨の過去。
「兆しの黒雲」 <濁>の魁だという鬼蝙蝠が真朱の街で暴れ回る。
「清姫」 百目の過去と播磨を慕う清夏の顛末。
『Web光文社文庫』に2014年11月〜2015年1月に掲載された2作品(『魔を追う者たち』『来歴』)に書き下ろしを加えて文庫として刊行されたもの。シリーズ第2弾。
前巻とはガラリと雰囲気が変わり、緊張感あふれる展開。妖怪とのエピソードをもう少し積み重ねて、シリーズの最後の最後で播磨との決戦になるのかと思いきや、いきなりの最終戦です。正確には対決は次巻に持ち越しで、今回はそこに至るまでの、それぞれの登場人物の過去が描かれています。
妖怪、陰陽師、人間、そして人間と妖怪の間を行ったり来たりしている邦雄のような存在、それぞれの正義や思惑のぶつかり合いがドラマを生み出し、読み応えのある内容でした。このシリーズでの妖怪の設定が、播磨一派の最終的な目的とも絡んで、非常に巧く機能しているのも印象的です。
SF作家クラブのネットマガジンで<今回も楽しい娯楽本になっていれば幸いです>
との上田さん御本人のコメントがありましたが、いや結構壮絶です。でも、回を追うごとに面白くなるので、次巻が楽しみでたまりません。
そうそう、どうやら妖怪酒場の常連客には<伯爵>もいるみたいですよ(笑)。そして、百目の容貌と探偵を続ける理由にホロリ。
*
「魔を追う者たち」 播磨の真意を聞かされる忌島。
「来歴」 播磨の足跡を追い、日本全国を移動する邦雄と百目。
「隠された心」 調査旅行の結果を忌島に報告する2人。
「妖怪楼閣」 忌島と百目は妖怪達の協力を取り付けるために妖怪楼閣に向かう。
「マジューヌミーヒトゥ」 阿伽鴇島での播磨の過去。
「兆しの黒雲」 <濁>の魁だという鬼蝙蝠が真朱の街で暴れ回る。
「清姫」 百目の過去と播磨を慕う清夏の顛末。
『Web光文社文庫』に2014年11月〜2015年1月に掲載された2作品(『魔を追う者たち』『来歴』)に書き下ろしを加えて文庫として刊行されたもの。シリーズ第2弾。
前巻とはガラリと雰囲気が変わり、緊張感あふれる展開。妖怪とのエピソードをもう少し積み重ねて、シリーズの最後の最後で播磨との決戦になるのかと思いきや、いきなりの最終戦です。正確には対決は次巻に持ち越しで、今回はそこに至るまでの、それぞれの登場人物の過去が描かれています。
妖怪、陰陽師、人間、そして人間と妖怪の間を行ったり来たりしている邦雄のような存在、それぞれの正義や思惑のぶつかり合いがドラマを生み出し、読み応えのある内容でした。このシリーズでの妖怪の設定が、播磨一派の最終的な目的とも絡んで、非常に巧く機能しているのも印象的です。
SF作家クラブのネットマガジンで<今回も楽しい娯楽本になっていれば幸いです>
との上田さん御本人のコメントがありましたが、いや結構壮絶です。でも、回を追うごとに面白くなるので、次巻が楽しみでたまりません。
そうそう、どうやら妖怪酒場の常連客には<伯爵>もいるみたいですよ(笑)。そして、百目の容貌と探偵を続ける理由にホロリ。
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by sachiko_kaleido
| 2016-02-08 17:19
| 読書 上田早夕里